投資用不動産購入のポイント③〜築古物件のリノベ戦略〜

入居者も買い手も付かなくなった物件はどうすれば良いのか

・リノベーションをして、物件の魅力をアップさせる

・リノベーションのポイントはバス・トイレ・キッチン

・費用の目安は1㎡あたり10万〜20万円。定額パックも

・諸費用にあらかじめリフォームやリノベーションの費用を計上しておこう

 

不動産投資は入居者がいて初めて賃料が発生し、運用が可能になります。

しかし、築年数が経つほど、この入居者付けは難しくなっていきます。普通は新しい物件の方が好まれますからね。

今回も前回に引き続き、以下の物件を用いて解説していきます。

【物件モデルケースその1】

東京都S区
都営浅草線 最寄り駅 徒歩10分
築25年
専有面積18.49㎡の1K
販売価格1100万円

賃料65,000円

表面利回り7.09%

20年間運用した場合
総賃料収入(空室を考慮):1458万円
諸費用、固都税、管理費・積立金:-491万円

純収入(手残り):967万円

 

築30年が物件のターニングポイント

既に購入時に築25年が過ぎていますから、築30年を超えたあたりから、入居者付けは段々と難しくなっていくことが予想されます。

なぜかというと、不動産ポータルサイトの多くで、築年数の検索条件が「築30年まで」しかないからです。築年数で絞りを掛ける入居者の目には止まらなくなってしまうのです。

そうなると、所有する物件に空室が出るようになる可能性が高くなります。

空室状態が続くと賃料を下げて募集せざるを得なくなりますし、広告費も掛かり続けます。

しかも、その間も管理費・積立金・ローン返済・固定資産税などの支払いは待ってくれません。一気に収益性が悪くなり、赤字状態に転落する可能性もあります。

 

入居者が付かなくなった時がリノベーションのタイミング

では、いっそ手放してしまおうかと考えても、やはり築30年が過ぎると、購買層はぐっと減ってしまいます。

一般の買主ではなく、業者買取といった形で廉価で売却するしかないケースも多々あります。

とにかくもう手仕舞いにしたいというなら、多少の赤字を覚悟で手放してしまうという選択もありでしょう。

しかし、考えてみて下さい。その買取をした業者はその物件をどうすると思いますか?

当然そのままでは売れませんので、手を加えて転売することになります。

最近のリノベブームも手伝って、このように低価格で購入した物件をリノベして販売する手法で急成長している会社も多く存在します。

だったら、自分でリノベを行ってから売却すれば良いじゃないか、というのが結論です。

そもそも、入居者がいる状態ではリフォームもリノベもできませんから、空室が数ヶ月に及ぶようならこれを機に自らの物件の魅力を高め、資産価値を向上させる時期だと捉えてはどうでしょうか。

 

リフォームとリノベの違いは?

リフォームとリノベーションは共に物件を改装することで、リノベーションもリフォームの一種と言えますが、細かく定義を分けるならば、リフォームは「原状回復」であると言えます。

具体的には、剥げてきた外装の塗り直しや、古くなったキッチン設備の取り替え工事などが挙げられます。

それに対してリノベーションは「価値の付加」であります。元の建物に大幅な改良を加え、新たな性能や価値を付加していく工事のことです。

住宅の間取りを全面的に変更して機能性を向上させたり、デザイン性にこだわった家に造り替えることがリノベーションにあたります。

リフォームの方が比較的費用が安く済みますが、どうせ手を入れるならリノベにより新たに価値を加えた方が収益性もアップするでしょう。

特に築何十年も経つと、建築当時ウケていた部屋のデザインと現在好まれるデザインが異なっている場合もあり得ます。

リノベーションのポイントはバス・トイレ・キッチン

時代の移り変わりにより、昔では単身向けワンルームでは標準的であった「ユニットバス」は現在ではむしろ敬遠される要素になってしまいました。

【モデルケース】の物件の図面を見てみるとやはり「ユニットバス」になっています。

まずはこれを「バス・トイレ別」に改装するのがベターでしょう。

次にキッチンですが、これも昔のワンルームに多かった電熱式のタイプのようです。電熱式は加熱に時間が掛かるので嫌う人が多く、ガスコンロへと丸々取り替える必要があるでしょう。

リノベに掛かる費用は?目安は1㎡あたり10〜20万円

上に述べた以外にも、例えばカーペット敷きをフローリングに変えたり、壁紙を張り替えたりと色々やることはあるでしょうが、では、いざリノベをしようとして、どのくらいの費用が掛かるのでしょうか?

これをみると1㎡あたり10〜15万円が最も多く、ほとんどが20万円までに収まっています。ですので、費用の目安は10〜20万円ほどとなります。

【モデルケース】の物件の専有面積は約18㎡ですので、180〜360万がリノベ費用の総額の目安と言えるでしょう。

リノベをめぐるトラブルとして、結果的に費用が掛かり過ぎた、という事例もありますので、不安な方は「定額パック」を用意している施工会社も多くあるので、それを利用されるのも良いでしょう。

 

諸費用にあらかじめリフォームやリノベーションの費用を計上しておこう

【モデルケース】では諸費用、固都税、管理費・積立金:-491万円が計上されていますが、このような築古の物件では、確実に運用を続けていくためにはリフォームやリノベにかかる費用も計算に入れておくべきでしょう。

すなわち、購入前にリノベ費用の目安の上限である360万円を加えて収益性を検討する必要があります。

本来的にはあらかじめ想定しておくべき事項ですが、すでに築古物件を所有し、入居者の確保に苦労されている状況から脱したいという方にも、リノベーションという方法は有益ではないでしょうか。

もちろんリノベーション費用を上回る収入が見込めない(例えば家賃が6万円なのにリノベに800万かかってしまう等 )というケースもありますので、どちらが得かをよく比較検討する必要はありますが。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です