値引き交渉について

値引き交渉はするべきか

不動産を買おうとする人からよく聞かれるのが「値引き交渉ってしていいものなの?」よいうことです。
どうせなら少しでも安く買いたいのは皆さん共通ですが、値下げを切り出して相手の気分を害さないか?とか、どのように交渉すればいいかわからない、またそもそも値下げに応じてくれるのか?と疑問に思われるようです。

結論からいうと、値引き交渉はした方がいいです。
値引きの希望が通るかどうかは別ですが、安くなる可能性があるならチャレンジして損はありません。
もちろん値段を下げてほしいと言われる方は良い気分はしませんが、買う方としても何千万という買い物をするわけですから、感覚をまひさせずに値切れるものは少しでも値切っておきたいところです。

とはいえ、強硬な態度や威圧的な言動は御法度ですよ。
「この値段じゃないと買いません!」などと言ってしまうと営業マンも「その値段にはなりません」とそこで話が終わりになります。
あくまで冷静に営業マンとは良好な関係を構築したほうが良い結果に結びつきます。

さて、実際の値段交渉についてですが、対象とする物件が新築か中古かで話は違ってきますので場合分けして述べたいと思います。

新築マンションの値引き

まず原則として、新築マンションの場合は基本的に値引き交渉は難しいことを理解しておきましょう。
その理由は2つあります。

ひとつめとして、マンションを建てたデベロッパーはいくらで売れば利益がでるかを綿密に計算して価格を設定していますのでそれを下げさせるというのは容易ではありません。

ふたつめに、同じマンション内で定価で購入した人と値引きで購入した人がいた場合、それが原因でクレームになる可能性があります。
「なんでウチは値引きしてくれなかったんだ、差額を支払え」などというものですね。
また住民同士の不和にもつながりかねず、管理組合の運営に支障をきたすこともあります。

ですので、値引き交渉に積極的に応じてくれる期待は持たない方が良いでしょう。

なんだ値引きしてくれないなら交渉の意味はないじゃないかと思われたでしょうが、上記は「原則として」です。何事にも例外はありますよね。その例外のケースを活用すると値引き交渉が成立することもあります。

例外1 決算期前の時期を狙う
多くのデベロッパーは3月が決算期です。決算での売り上げや利益が大きくなれば、デバロッパーの会社の評価が上がりますし、それは株価にも影響します。
ですので、3月中の決済をできるだけ増やしたいのが本音です。少しくらい値段を下げても4月になる前に売ってしまいたいと考えるので、交渉の余地が生まれます。
通常、ローン審査などに要する期間が1ヶ月は必要なので、2月くらいの契約が狙い目といえるでしょう。

例外2 建物竣工後の物件
新築マンションは「青田売り」といって、物件が竣工する前(完成する前)に販売します。
買う側はモデルルームを参考に実物を見ないで買うわけです。
デバロッパーは建物が完成すると、建築会社に代金を支払わなければなりません。だから物件が完成したときには全ての部屋が売れているのが理想です。
しかしそう都合よく事が運ばず、建物が完成しても部屋が売れ残っていることも当然あります。
そういった物件は早く支払い代金分を確保したいと考えるので、値下げしてでもとにかく売ってしまいたいと考えるものです。

例外3 残り1〜2室の物件
マンションを売るためにはモデルルームの運営や広告費、また人件費がかかります。部屋数が残りわずかになると、部屋あたりにかかる費用の割合が増えていくことになります。
そこで、早めに売り切って、次の物件へ移っていきたいと思うのです。

このような、マンションの販売会社が「早く売りたい」と考えるタイミングを掴めば、うまく値引きを引き出せる可能性が高まるのです。

中古マンションの値引き

中古マンションの場合は売主が値段を決めます。売主が個人の場合は、しっかりと相場や価値を把握して売値を決めている場合は少なく、だいたい不動産会社の出してくる査定価格を元に決められています。

そして、売り出し価格は査定価格より少し高めに設定するのが普通です。
すると少々値引きしても、当初の査定価格と同じくらいの値段に落ち着く寸法です。

実際不動産会社に売却相談すると「当社の査定では2000万ですので、売り出しは2100万くらいでいきませんか?」というながれになります。

値引きが前提で価格設定されているわけですから、値引き交渉をしないと割高で買ってしまうことになります。
ここが新築と中古の大きな違いです。
ですので、先ほどの例でいうと2100万を2000万に値切るのは売主からしても想定通りです。

それよりもさらに安く買いたい場合は、テクニックが必要になります。

まずは売主がどういう理由で売りにだしているのか、確認できるようなら仲介会社の営業マンに確かめましょう。至急資金が必要で売りにだしている人は値引きにも応じてくれやすいです。
あとは売主のローンがいくら残っているのか?です。ローンの残債よりも安く売る人はいません。仲介会社への手数料を考えると、ローン残債よりも少し多目の額が交渉の限度額となるでしょう。

後は、値引きしてほしい根拠を示すことが大切です。売主からしても理由もなく安い値を提示されると交渉を拒絶したくなりますよね。
しかし、物件の修繕に100万必要だからと言われたら、その分は考慮しようかとなるものです。売主に納得してもらえる理由を出せるかどうかということですね。

その理由の出し方としては、
①現地を見て気づいたマイナスポイントを伝える(立地、外観、周辺環境、修繕の必要など)
②周辺の他の物件と比較して相場をしめす
③収益シミュレーションを作成して、自分が運用できる最低ラインの価格を提示する
などがあるので、準備をしてから交渉に臨みましょう。

そして、新築だろうが中古だろうが共通して言えることとして、しっかりと買う姿勢を見せることは重要です。
ひやかしや本気で買いたいと思っていないとみなされると真剣な交渉には応じてくれないでしょう。
最後に、値引き交渉はしたほうが良いのですが、売り出し価格のままで買うという人が現れると、当然売り手は高く買ってくれるほうに売りますので、他に同じ物件を検討している人がいないかは確認しておいたほうが良いでしょう。

まとめ

1、新築は買うタイミングが値引き交渉の成否を決めるポイントです
2、決算期前、建物竣工後、残り1室が新築では狙い目です
3、中古では値引き交渉が前提で価格設定されています
4、値引きの理由をしっかり示せると成功の可能性が高くなります
5、いずれも買いたいという姿勢を前面に出すのが重要です