投資用不動産購入のポイント④〜月々の収支がプラスになるか〜

不動産投資の基本は月々の収支がプラスになること。それが可能かの確認方法とは

・不動産業者が出す想定家賃は正確か?ポータルサイトで現在の賃料をチェック

・物件全体の空室状況を確認。空室リスクの把握

・ローンシミュレーターで月々の返済額を試算して家賃収入と比較

・収益改善のためには?①取引事例や売り出し状況から売買代金の値引き②購入時の現金比率を上げる

今回は、投資としての収益性の部分についてです。

よく、投資用マンション購入の勧誘を受ける際「20年後、30年後にはローンがなくなり、家賃収入が年金代わりに手元に入ってきます」というセールストークを受けます。

それを実現するために、ローンがなくなるまでは月々持ち出し、つまり赤字にはなるのはしょうがないことです、というのですが果たしてそうでしょうか?

ここで覚えていてほしいのは、不動産投資は月々プラス収支になるのが基本である、ということです。

中古マンションを購入して月々赤字を30年我慢し終わった頃には物件としての資産価値はほとんどなくなっています。いざ家賃収入が丸々手元に残るぞとあてにしていると、物件が古くなりすぎて入居者が付かなかったり、建物の老朽化が進み建て替えをしないといけなく場合もあり、収益が上げられなくなるリスクがあります。

やはり、月々プラス収支の物件を確保し、そのような物件の所有数を増やしていくことが、資産運用の基本です。

さて、これまで取り上げてきたモデルケースについて、その収益性を検証してみたいと思います。

【物件モデルケースその1】

東京都S区
都営浅草線 最寄り駅 徒歩10分
築25年
専有面積18.49㎡の1K
販売価格1100万円

賃料65,000円

表面利回り7.09%

20年間運用した場合
総賃料収入(空室を考慮):1458万円
諸費用、固都税、管理費・積立金:-491万円

純収入(手残り):967万円

 

想定賃料の正確性の確認

不動産業者から紹介された物件情報では、賃料は65,000円となっています。

この想定賃料ですが、必ず他の不動産ポータルサイトや不動産業者のホームページで、いくらで入居者を募集しているか、あるいはしていたかを確認するようにしましょう。

というのも、想定賃料を高めに見積もると、利回りの数字も上がり、投資家に物件を紹介する時に見栄えが良くなります。ですので、不動産業者としてはこの想定家賃を高く出してくることはよくあります。

モデルケースの物件について検索をかけてみましょう。

検索に際して、「マンションレビューhttp://www.mansion-review.jp/」というサイトがお勧めです。会員登録が必要ですが、これまでの募集賃料の履歴を見ることができます。

ただ、必ずしも全てを網羅しているわけではないので、併せて物件名自体でも検索をかけておきましょう。

結果はというと現在は2部屋入居者を募集していました。紹介された物件は9階建ての4階の部屋で現在入居中とのことでしたので募集はしていませんが、5階と7階に空きがあり募集していました。

募集価格は5階が60,000円、7階が65,000円でした。通常、マンションの賃料は高層になるほど高くなります。そう考えると、紹介された4階の物件の賃料は良くて5階と同等の60,000円と見ておいた方が良いでしょう。賃料履歴の方でも、近年では63,000円前後での募集となっていました。

ですので、家賃については、実際に60,000円での募集がなされている以上、不動産業者の想定を鵜呑みにせず、シビアに60,000円として計算しましょう。

 

物件全体の空室状況を確認。空室リスクの把握

物件の賃料を確認する時に、もう一つ重要な確認事項があります。それは、物件全体で空室がどのくらいあるかということです。

これは、入居者を募集している部屋が何室あるのかを、ウェブで検索すると共に、紹介してきた不動産業者にも問い合わせて確認するようにしましょう。

モデルケースの物件は、総戸数65戸のそこそこ大きな規模のマンションです。その中で空室が2戸でしたので、入居率は約97%ととても良い数字だと言えます。(入居率の目安として95%を超えていれば優良であると言えます)

この点は安心できる結果となりました。

 

ローンシミュレーターで月々の返済額を試算して家賃収入と比較

では、想定家賃60,000円、そして現況としては入居者が継続的に確保できる可能性が高いとして、空室リスクを排除して月々の収支を計算してみましょう。

まず管理会社に支払う管理手数料が賃料の5%として3,000円かかります。後は投資用ローンの返済額がいくらになるかです。

ローンシミュレーションhttps://www.hownes.com/loan/sim/ を利用してみます。

売買代金1,100万円を全て借り入れるとします。ローン期間20年で金利は2.5%に設定します。(住宅ローンは現在1%前後まで下がっていますが、不動産投資には利用できませので、投資用ローンの金利を適用します)

その結果は月々58,289円の返済となりました。つまり、管理手数料を含めると61,289円となり、シビアに見積もった想定家賃では持ち出しになってしまいます。

これに加えてオーナーになると修繕積立金や固定資産税等の支出もありますから、これでは資産運用としては成功とは言えないのではないでしょうか。

 

収益改善のためには?

では、この物件の収益性を改善しようと自分ができることは何があるでしょうか?

①取引事例や売り出し状況から売買代金の値引き

まずは、売買代金そのものの値引きです。さきほど挙げた「マンションレビューhttp://www.mansion-review.jp/」では販売履歴も閲覧できます。同様の機能は「マンションマーケットhttps://mansion-market.com/」というサイトでも確認できます。

これによると過去には890万円で取引された事例も確認できましたので、900万前後まで値引きができないか交渉してみる(これを指値と言います)べきでしょう。

②購入時の現金比率を上げる

先ほどの試算では代金全額をローンで支払う計算でしたが、代金のうちキャッシュで払う部分が大きくなれば金利分が圧縮されて、支払い総額が減少します。

フルローンですと20年間で金利支払い分が2,989,305円に上りますので、仮に全額キャッシュで購入すると約300万円が節約できます。

とはいえ1,000万円を全額キャッシュでというのは中々出せるものではないでしょう。300万円くらいが頭金として妥当なラインではないでしょうか。

 

再計算してみた結果

売買代金を950万円くらいで折り合わせて、頭金300万円、ローン650万で再計算してみます。

その結果、月々のローン返済額は34,443円となり、管理手数料を合わせても37,443円が支出になります。

そうすると家賃60,000円から22,557円が残ることになります。これならば、修繕積立金や固定資産税等の支払いにも耐えられる計算になります。

月々プラスとなるキャッシュフローを生み出してこそ資産運用という考えを基本とすると、上記のような自分でできることを行い、その物件においてプラス収支が可能かを判断するようにすべきでしょう。

 

 

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