「投資用不動産で税金還付」はお得なのか?

「不動産投資で節税」ってどういう仕組みなのか?

・投資用不動産を運用して赤字部分を所得に組み込み所得税・住民税を還付してもらう仕組み

・ポイントは実際に赤字にするのではなく帳簿上の赤字であること

・そのために「減価償却費」を活用する

・古い物件では「減価償却」は多く望めない→節税効果はない

 

平成28年4月1日以降に不動産を取得した場合、減価償却費の計算方法が従来とは異なるものに見直されています。

どのように変わったかをお話しする前に、そもそも、「不動産投資をした場合の還付金」とは何かを説明したいと思います。

よくマンション投資の誘い文句として「節税効果」を業者はあげてきますが、これはマンション投資で赤字になった部分を確定申告をすることによって、税金を還付してもらうことを指します。

例えば、年収800万のサラリーマンが投資用マンションを買ったとします。
年収800万の場合の所得税・住民税はざっと年間96万円くらいになります。
(配偶者なし、扶養親族なし、社会保険料控除100万、その他控除なしで計算)
これは月々給料から天引きされて納められています。

 

損益通算とは

しかし、仮に投資マンションで100万円の赤字がでたとします。
すると、年収800万から赤字分の100万を差し引いて、所得税等を計算し直すことになります。
これを損益通算といいます。

年収700万になった場合、納める所得税・住民税はざっと69万ほどです。
そうするとすでに納めている96万から損益通算後の納めるべき69万との差額である27万円が払いすぎた税金として還付されるのです。

実際は年収800万受け取っているにも関わらず、700万円分の税金で済むこの差額分が「節税対策」ですよ、というわけですね。

だけど、100万円赤字があるなら、特段お得にはなっていないのでは?とも考えられます。

ここで重要なのは実際に100万円の持ち出しがあるわけではない、ということです。

どういうことか?不動産投資における確定申告の内訳を見てみましょう。

 

確定申告できるものできないもの

確定申告というと自営業の方にはなじみ深いかと思いますが、
サラリーマンにとっては普通あまり関係ない作業ですよね。

自営業とは違い税金は給料から天引きされていますから。

それでも毎年、年の瀬がせまってくると「年末調整」の用紙に記入して会社に提出することで、税金の過不足を正確に調整していますよね。

自営業の人の税金額を正確に調整するために必要なのが確定申告なのですが
サラリーマンであっても本業の他に副業で所得があった場合、確定申告をしなければいけません。
年間いくら以上所得があれば確定申告しなければいけないかですが、
それは20万円以上からです。

所得というのは儲けた分ではなく収入があった分ということなので要注意です。

この所得には株やFXで払い戻された分はもちろん競馬やパチンコで払い戻された分も本来は含まれます。

最近では競馬で儲けた人のハズレ馬券が経費になるか裁判で争われ話題になりましたね。

以前はハズレ馬券は経費にならないというのが税務署の見解でした。

結局、趣味としてでなく儲けを産む手法を確立させ事業として行っている場合はハズレ馬券も経費にあたるとの司法の判断になりました。

遊びでやってた場合は経費とは認められないんですね。

さて、不動産投資の場合も経費として認められるものと認められないものがあります。

 

経費として認められるものは以下となります。

・建物購入のために借り入れたローンの金利支払い分
・管理費、修繕積立金
・管理会社への手数料
・水回りや壁紙等の修理費
・固定資産税、都市計画税、登録免許税
・司法書士、税理士への報酬
・損害保険料

 

経費として認められないもの

・ローンの元金支払い分
・土地購入のために借り入れたローンの金利支払い分

実費として支出したものはほぼ経費となりますが、
土地を購入するためのローン金利は経費として認められないことには注意です。

昔は建物同様、金利支払い分も経費と認められていましたが、
平成3年の改正で認められなくなったのです。
当時の異常な土地バブルの影響ですね。
土地転がしを少しでも制限しようとこのような改正がなされたのですが、その制限が現在まで存続しているのです。

それはさておき経費は総額どのくらいになるのでしょう。

仮に2000万の物件だったとして経費を計算すると合計約100万ほどかと思われます。
家賃8万円で賃貸していると年間96万円の賃料収入となるので4万円の赤字です。

たった4万円赤字で確定申告しても節税効果はないに等しいものです。

ここで減価償却費が重要な役割を果たすことになります。

不動産投資の場合、確定申告には経費とあわせて減価償却費を損金として申告できます

経費が実際に支出したお金であるのに対して、減価償却費は帳簿上の支出です。

この帳簿上の支出部分で大きく赤字をだしていくというのが、
不動産投資における節税のスタイルなのです。

 

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